イグニション・マネジメント


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経常利益改善率40%の経営手法


2009年の秋、決算を迎えたある居酒屋チェーン(当時店舗数23店、売上約24.5億円)で、とても不思議なことが起こりました。

23店舗のうち6店舗だけ前年対比の経常利益が平均32%も改善したのです。そのうちの一店舗では、40%も上昇していました。

前年度と比べて、売上規模は変わっていません。世間ではインターネット集客で成功しているお店が多数あるにも関わらず、その会社では、そういった分野の販促活動に対してあまり積極的ではなく、相変わらず紙媒体への広告に頼ってばかりで、売上はつねに伸び悩んでいました。かといって、従業員を大幅リストラしたわけでもありません。もちろん、急激な原価圧縮はメニューや品質に影響しますから、やっていません。

なぜ、こんな利益改善が実現できたのでしょうか。

実は、その6店舗では、あるマネジメント手法を実施していたのです。そのメソッド(方程式)の結果が出たのです。

そのマネジメント手法の目的は、従業員の意識を変えることでした。

従業員の意識を変えるために、管理の仕組みを変えました。経営トップから本社の管理部門の幹部、各店舗の店長、キッチン、ホールのリーダーたちが共通の管理公式を共有しました。そのために、それまでの管理方式を捨てました。経営トップと現場が、疑いを持たずに共通して使用できる管理公式を導き出すために、「経営哲学はどうあるべきなのか」、主要幹部が何度も何度も集まって徹底的に考えぬきました。

その結果、店長と、ホールやキッチンを担当する各リーダーの意識が変わり始めました。

お客様を迎える店舗を実際に運営している彼らが、店舗をまるで一つの会社であるかのように思い、会社を経営するかのように店舗を運営するようになったのです。店長がまるで社長のような責任感を持って、店舗全体の利益改善のために智恵と時間を使うようになりました。ホールやキッチンのリーダーはまるで経営幹部のような意識を持って、自身が担当する部署の利益改善に取り組むようになりました。

具体的に彼らが何をしたのか。それは挙げていったらキリがありません。経営者が利益改善のために考えるべき事柄、取り組むべき事柄にキリがないのと同じように、彼らはひとつの店舗をひとつの会社と捉えて、毎日毎日小さな発見を繰り返していき、仮説と検証と修正を繰り返していったのです。簡単に言えば、PDCAサイクルがうまく機能しはじめたのです。

その結果、業績が改善され、利益が上がったのです。

しかし、あえて厳しい言い方をすれば、それは「利益が上がった」のではありません。売上はさほど改善されていないのですから、新たに利益の源泉を生みだしたわけではありません。

それは、「本来、きちんと業績活動を行っていたならば、そこにあるべきだった利益」を取り戻したに過ぎません。

もし、彼らが今までのように、本社の言われるままに機械的に働くだけの存在だったなら、その利益はずっと失われたままだったでしょう。

失われた利益を補填するために、ほとんどの会社が売上を改善しようと努力します。売上が利益の源だから、利益を改善するためには売上を増やすしかないと考えます。広告費や販促費を湯水のように使います。メニュー改善や開発に躍起になります。店舗の内外装を改装します。ひどい場合は、無理な借金をして新業態の新店舗をどんどん増やしていきます。

「売上が増えれば利益も増える。問題は解決するはずだ!」

と。

しかし、この考えが誤りであることを、この会社の6店舗は証明しました。

その6店舗の店長と各リーダーが、「自分は社長なのだ、経営幹部なのだ」「店舗運営に責任と権限を持った重要な存在なのだ」と気づいたその日から、失われていた利益は少しずつ姿を現していきました。

売上が上昇しなくても、従業員の働きかたが変われば、業績は改善する、利益は上昇する、ということを彼らは証明したのです。売上至上主義は間違っているということを証明したのです。

 

10年以上の実証期間を経た実践的手法


2006年頃、複数の居酒屋チェーンの上場準備や財務改善プロジェクトに携わっていくなかで、飲食店経営とストアマネジメントの成功の秘訣を言語化・仕組み化していきました。

当初は、特定の居酒屋チェーンの利益改善プロジェクトとして限定されていましたが、この手法が、会社の固有の経営環境に左右されずに、どんな地域のどんな規模のどんな飲食店であっても一定の利益改善効果を導き出せることが確認できました。つまり、再現性・汎用性のある経営手法であるということが判明し、このようにWEBで公開することが可能になりました。

 

従業員の意識に「経営者意識」を点火するエンパワーメント理論


イグニションとは、「点火」という意味です。

何に点火するのか-。

それは従業員の意識です。従業員が、まるで経営者と同じように利益を生みだすことに一所懸命になるようなマネジメントの仕組み、現場の従業員が、自分の持ち場を自分の会社ととらえて、付加価値と利益を最大化することに使命感を持つような利益体質組織の作りかた。

それがイグニション・マネジメントです。

「従業員が働きやすい職場環境を作ろう」とか「従業員をほめて育てよう」といったメンタルケアの問題を扱うのではなく、あくまで、管理会計、財務会計、組織論、経営計画、経営戦略といった経営学や経営理論の原理から逸脱することなく、利益改善を実現していきます。

 

「経営は心の問題」という逃げ口上にモノ申す!


近年、精神論や心理学の側面から経営を語り、経営を「心の問題」だと定義するコンサルタントやスピリチュアリストが増えています。確かに、人は心の持ちようで選択を誤りますから、すべての因果関係において心は最大の因子だと言えます。

しかし、「あなたは心が整っていないから業績が悪いんだ!」と指摘されて、その経営者は救われるでしょうか? その会社の業績は回復するでしょうか?

業績回復・利益改善という「今そこにある」切実なお悩みを持っている経営者に対して、「心の問題」だと答えるのはとても失礼なことではないでしょうか?

ほとんどの経営者が自分の心の持ちようがいけなかった、選択を誤ったのだ、と気づいているはずです。それに気づかない経営者は周りから疎外されて孤独になっていきますから、経営を維持できるはずがありません。失敗・挫折を以て自分の誤りに気づくはずです。それでも気づけない人には、「心の問題」だと教えてあげるべきでしょう。

しかし、自分で誤りに気づいているけど、現段階で何をすればこの泥沼から抜け出せるのか、と悩んでいる経営者に手を差し伸べるに当たって、「心の問題」と答えるのは的が外れていると思います。

そんな「傷口に塩を塗る」ことがコンサルタントや経営指導者の仕事でしょうか?

それは、業績回復を保証できないことの逃げ口上ではないでしょうか?

経営は、「いつでも誰でも再現可能な復元と改善のメカニズム」です。社長一人の人格・性格で、会社の業績がぐらつくような仕組みではいけないのです。誰が経営者であっても業績に影響が出ないマネジメントの仕組みを構築した上で、会社の社会的責任や存在価値をより高次元で実現したいという「ステージをクリアした経営者」ならば、次に取り組むべきは「心の問題」であるべきでしょう。

しかし、世の中のほとんどの会社がそういうことで悩んでいるのではありません。激化する競争のなかで自社の存続を掛けて、業績回復・利益改善に取り組んでいるのです。それこそが経営者の最大関心事です。

従って、経営者がいま成すべきことは、マネジメントの仕組みを盤石にすることであり、イグニション・マネジメントはその目的を達成するために構築された経営理論・実践手法なのです。

私たちは、決して「心の問題」と言って逃げたりしません。

 

「マネジメントは利益を生みだせない」という誤った常識


「マネジメントで利益は稼げない。売上こそが利益の源泉だから、マーケティングやプロモーションに力を入れるべきだ」

いったい誰が、こんな間違った常識を広めたのでしょうか?

そもそも、マネジメントを「経営」と訳さず、「経営管理」という風に解釈してしまうことが、日本のマネジメント軽視の風潮を作ったきっかけだったのではないかと思います。

マネジメントの語源は、“manage”「何とか~する」「どうにかして~する」です。

苦しい状況を何とか乗り越える、不可能だと思えることをどうにかして実現する。そういう情景こそが、「マネジメント」の正しい解釈です。

つまり、マネジメントは経営そのものなのです。

そこから、経営管理という業務が派生するのです。つまり、マーケティングもプロモーションも経営の一機能・一業務であるという点では、マネジメントの下位概念だと理解すべきではないでしょうか?

売上を上げることが一番大切であることは否定しません。マーケティング、ブランディング、プロモーションが大切であることは誰も疑いを持ちません。

しかし、だからと言ってマネジメントを軽んじていいわけではありません。

もし、あなたが

マネジメント=経営管理=管理部長の仕事=儲かってから仕組みを考えればいい

という認識を持っているのなら、いますぐその認識を改めるべきです。

あなたの会社は、稼いだ売上が洩れでて利益が残らない「穴の開いた寸胴」状態になっていませんか? 「儲からないメカニズム」に陥っていませんか?

マネジメントの仕組みが持つ、大きな力に早く気づきましょう。

新しい利益を稼ぎだす力を生み出す根源であり、利益の社外流出を抑えてくれる力強いガードマンの役割を果たすマネジメントの真の姿にできるだけ早く気づきましょう。

 

ももなぞ=イグニション・マネジメントのエッセンスを分かりやすく


イグニション・マネジメントは現在、実際に飲食チェーンの利益改善プロジェクトとして稼働している「生きた経営論」です。経営学者や会計人が書物の上で説く「文字の経営学」ではありません。

すでに述べたように、実際の経営課題を解決していく中で編み出されていった手法の体系です。

しかし、それを経営者の方にご理解いただくには、そこそこの時間が必要です。なにせ、十数年の研究と実践を経て編み出されたものだけに、かなりボリュームのある理論体系になっています。

現在私たちが経営指導させて頂いている会社様は、長い年月をかけて関係を構築してイグニション・マネジメントをご理解頂けるようになりましたが、そうでない会社様にこの理論をすぐに理解して頂くのは困難だと考えました。

そこで、イグニション・マネジメントのエッセンスを、できるだけ簡単に短時間で分かりやすくお伝えするために、「ももなぞ」を作りました。

  • 昔ばなし「ももたろう」を読んで飲食店の利益メカニズムの謎を解く!
  • ももたろうの謎解き経営学

略して、「ももなぞ」です。

まずは「ももなぞ」を体験して頂いてから、時間をかけて徐々にで結構ですので、イグニション・マネジメントの真骨頂である業績回復力・利益改善力をご自分のものにしていって下さい。

 

飲食店経営につきものの「利益メカニズムの謎」を解き明かす


  • 売上は順調に上がっているのに利益が残らない。
  • 粗利益(売上総利益)は計画通りに上がるのに、経常利益は計画よりも落ちている。
  • 店舗数や売上といった外観的規模は拡大していくのに、従業員の能力は下がる一方。
  • 有能な店長や幹部が次々に辞めていく・・・etc

といった現象はなぜ起こるのか-。

そこには、これまで経営者が正しいと思い込んできたマネジメントに関する致命的な勘違いや思い込みがあります。そういった誤りを正して、利益が生みだされるメカニズムを正しく運用できるように、利益メカニズムの「謎」をすべて解き明かして公開します。

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